安全保障面における確かな前進

日米首脳会談の翌日に日米共同声明が発表されるという異例の事態をうけ、首相官邸前から今回の首脳会談の要点についてお届けします。今回、オバマ米国大統領自身の口から、尖閣諸島問題に関して「日米安保条約第5条の適応範囲内である」ことが明言されました。我が国の安全保障面における確かな前進です。

非情に悔やまれるTPP合意見送り

しかし今回、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に関して合意に至らなかったことが非常に悔やまれます。TPPが経済政策でありながら、「中国封じ込め戦略」「安全保障政策」でもあることを忘れてはなりません。

中国包囲網を完成させよ

アメリカの厳しい経済状態を配慮し、日本は一歩ゆずってTPP妥結に至るべきところでした。日米同盟を強固にし、中国包囲網を完成させていくことが今もっとも急がれます。

勝ち残っていくための戦略を

このままでは日本の姿勢にアメリカが業を煮やし、中国に寝返るという可能性も捨てきれません。そのため日本としては、ロシアという外交カードを保険に持つ必要性も出てきています。混沌としたアジア情勢のなかで、日本は勝ち残っていくための戦略を持つ必要があります。