2015年2月1日早朝、安倍首相を強く非難する「イスラム国」の声明とともに、「イスラム国」の人質となっていた後藤健二さんが殺害されたとみられる映像が、インターネット上に公開されました。これを受け2月1日午前6時40分、安倍総理は首相官邸で記者団からの質問に「痛恨の極みである」と答えました。

「イスラム国」日本人人質事件を解説

ザ・ファクトでは、ポイントを3点まとめておきたいと思います。

ポイント1:自衛隊派遣ができない以上、日本政府にできることはなかった

まず1点目ですが、ザ・ファクト「Fast Break(ファスト・ブレイク)#23」でお伝えしましたとおり、そもそも、救出措置ができない日本政府にとって、できることはほとんどなかったということです。

ポイント2:憲法改正まで視野に入れた「邦人救出」のための法整備が急務

今回の事件をきっかけに、今後、野党やマスコミによって安倍首相を攻撃する声が強くなると思われます。しかし、忘れてはならないのは、日本人がますます海外に進出するようになる現代においては、憲法改正まで視野に入れた「邦人救出」の法整備こそが急務だということです。                                    

ポイント3:今回の問題は「イスラム国」が崩壊すれば解決する問題ではない

今回の後藤さんの殺害は決して許される行為ではありません。ただ同時に、「イスラム国」をつぶせばすべてが解決する問題ではないということも事実です。

「イスラム国」指導者バグダディ氏へスピリチュアルインタビュー

後藤さん殺害映像がアップされた前日、幸福の科学大川隆法総裁によって「イスラム国」指導者バグダディ氏の深層意識に対するスピリチュアルインタビューが行われました。

内容1:イスラムの側だけを非難するのは公平性を欠いている

インタビュー中、バグダディ氏の守護霊は、「イスラム国」だけが残酷だというものの見方は、欧米のキリスト教社会の側に立ったものであると発言。つまり、イラク戦争以降、アメリカを中心とした欧米のキリスト教国によって、子供や女性たちを含む多くのイスラム圏の人々が亡くなっていることなどが全然報道されない、明らかにされないところで、イスラムの側だけを非難するのは公平性を欠いていると述べています。

内容2:第二、第三の「イスラム国」が出てくる

そしてもう1点、バグダディ氏の守護霊は、仮に「イスラム国」が崩壊しても第二、第三の「イスラム国」が出てくると発言しました。問題の根本は19世紀から20世紀にかけて欧米列強によって中東の地が勝手に切り取られた歴史があること。その根底には人種差別、民族差別、宗教の問題があることを指摘しています。

日本は世界に大きな貢献ができる

日本には、こうした問題を解決していく大きな力があると思います。

人種差別や民族差別をなくす努力を

なぜならば、日本ではあまり知られていませんが、日本は中東の国々から非常にリスペクトされているからです。有色人種の国として初めて先進国になり、そして植民地を解放した国として中東の人々から尊敬されています。そういう日本であればこそ、国際社会のなかで人種差別や民族差別をなくす努力を先頭を切ってやっていくべきだと思います。そしてまた、中東の地域が必ずしも原油に頼らずとも繁栄できるように協力していくことによって、日本は大きな貢献ができるのではないでしょうか。

日本から宗教が融和するための思想を発信しよう

さらに、そもそもなぜキリスト教があり、イスラム教があるのか。そして、それぞれの宗教に融和の可能性があるのか。これらの問題も、日本がさまざまな宗教を受け入れて平和に発展してきた歴史があることを考えると、日本から宗教が融和するための思想を発信し、世界の平和に貢献していくことができると思います。

いずれにしても今回の問題で、決して日本は国際社会のなかで背を向けて一国平和主義に陥るのではなく、国際社会を本当の平和に導いていく努力をしなければならないということが分かったと思います。