批判本を出版しようとした香港の会社社長を逮捕

「習近平(しゅう・きんぺい)は政権の座に就いて以来、急速にファシズム化している」「『ヒトラーはなぜ生まれたか』を答えることができれば、『習近平はなぜ生まれたか』についても答えることができるだろう」といった表現で、中国国家主席・習近平氏を正面から批判した問題作『中国教父習近平(中国のゴッドファーザー習近平)』。この書籍は発禁本となり、出版しようとした香港の出版社社長は中国で逮捕され、密輸罪で懲役10年の判決を受けました。

批判本の著者は中国共産党から拷問を受けた

ノーベル平和賞を受賞した劉暁波氏とともに活動していた著者

『中国教父習近平』の著者・余傑(よけつ)氏は、ノーベル平和賞を受賞した劉暁波(りゅうぎょうは)氏とともに、中国共産党一党独裁の終結、三権分立、民主化推進、人権状況の改善などを求めた宣言文「08憲章」の起草と署名活動に積極的にかかわるなど、中国国内で共産党一党独裁を批判し続ける活動家として当局からの監視を受け続けてきました。そして2010年12月9日、秘密警察に逮捕され、激しい拷問を受けたのです。

拷問されて緊急手術、著者は一命をとりとめた

余傑氏本人に、当時の話を聞きました。
「黒い布をかぶせて北京郊外に連れていかれ、そこで4人の警官から拷問を受けました。裸にされて指を曲げられて痛めつけられました。『おまえは1,000万字の共産党批判文を書いた』『その被害は軍隊の攻撃よりも大きい』と言われました。ひどい暴行を受けて意識を失い、病院に運ばれました。緊急手術を受けて翌朝意識が戻ったのですが、医者は『もし30分でも遅れていたら命はなかった』と言っていました」
余傑氏は釈放後も1年間、自宅を24時間監視されつづけました。今はアメリカに亡命し、著作や講演で、中国共産党一党独裁の批判を続けています。

中国共産党による国民弾圧は今も続いている

「(習近平は)30年代のヒトラーと一緒です。最近、中国でいくつか大きな事件がありました。石油化学工場でデモが起きて、武装警察に多くの人が射殺されました。これは天安門事件以降最大の武力鎮圧事件です。ウイグルとチベットへの宗教弾圧も強まり、多くの家庭教会が破壊されるなどしています」

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