2013年12月15日に新疆ウイグル自治区・カシュガルで16人が死亡する事件が発生した直後、ザ・ファクト取材班は現地カシュガルに入りました。街には厳戒態勢が敷かれ、どこに行っても公安や武装警察の姿が見えます。

厳戒態勢のカシュガルで聞き取り調査を決行

取材班は街で聞き取り調査を試み、中国共産党の弾圧や、10月28日の天安門の車両炎上事件について尋ねました。しかし住民からは「ウイグルは危険ではない」「ここは治安がいい」と、意外な答えが返ってきました。「天安門車両炎上事件以降、ウイグルで事件が多発していると聞きますが?」と尋ねても、みな口々に「知らない」と言います。また、近郊の村でもインタビューを行いましたが、指定されたインタビュー相手は元公安警察の関係者で、村の共産党書記長と名乗る人物がずっと同席し、取材の様子を監視しつづけました。そして、「今の私たちの生活があるのは共産党のおかげです」「共産党の指導が正しかったからです」といった、共産党礼賛のスピーチが延々と続いたのです。

監視されているために住民は自由に話すことができない

ウイグルの人たちが弾圧に口を閉ざす理由について、中国共産党によるウイグル弾圧に詳しいトゥール・ムハメット氏に話を聞きました。以下は、そのインタビュー内容です。

2000年代に入ってから、相互監視システムが作られました。10家族単位で1つのグループになって、お互い監視するというシステムです。そして、誰の家にどこからお客さんが来たかなど、すべて細かく、その村に住んでいる警察に報告されるのです。今の東トルキスタンは、まるで「刑務所」のようなところです。全部が軍事管理されて、自由な話はできません。ウイグル人は、共産党のたてた「檻」のなかで恐怖を感じながら日常生活を送っているのです。