那覇市内に巨大な中国の龍柱


沖縄県那覇市に中国福建省福州市との友好都市締結30周年を記念して、2本の巨大な柱・龍柱の建設が進められている。3億円を超える総事業費のうち、およそ1億円が、 国から支給される「沖縄振興一括交付金」で賄われているというこの龍柱建設は、翁長知事が那覇市長時代に始めたプロジェクトだ。しかし中国産の材料を使用して、中国の業者が制作するなど、地元経済の活性化には、ほとんど恩恵がないという批判もある。 今回、ザ・ファクトでは「住みよい那覇市をつくる会」の会長として、反対運動を展開している金城テル氏に 龍柱建設の何が問題なのか、話を聞いた。

龍柱引き

龍柱寄り

龍柱設計図

flyer

里村:
金城さん。いま後ろに龍柱の基礎部分というか、基壇の部分があるんですけど、なぜ金城さんは龍柱建設を阻止、反対だとお考えなんでしょうか?

2s

金城テルさん

孔子廟周辺にチャイナタウンができる!?

金城:
私が真剣に龍柱建設を阻止しないといけないと思ったのは、これは中国のシンボルなんだと。中国皇帝のシンボルなんだと。私はこの龍柱問題に入る前に、近くに孔子廟がありますよね。あそこは元々、郵便局があったんです。そこは国有地を那覇市が買って、今は那覇市の所有地になっています。そうしたらある噂が出回ったんです。「そこにはチャイナタウンができる」という噂が立ったんです。それを聞いて「これは、けしからん!」と最初に那覇市の花とみどり課へ飛び込んだんです。「何事だ」「あそこにチャイナタウンができるそうですね」ということを言いに行ったんです。そのとき私は質問書を書いて出したんですが、その答えは公文書として何が来たかというと、「これは一般社団法人・久米崇聖会の要請を受けて那覇市がマスタープランに掲げて、今この事業は進んでおります」と書いてあったんですね。久米崇聖会というのは福建省から沖縄に渡ってきた子孫たちであると。私は久米崇聖会の人たちが墓参りに福建省へ度々行っていることはわかっていましたから、「なるほどだな」と思いました。翁長知事が那覇市長時代に150人を引き連れて福建省へ行ったと。その時に翁長氏は「名誉市民」として表彰されたと。それは誰からもらったかというと、習近平からもらったんです。そのとき習近平は福建省の長でしたから。そういうことをいろいろ組み合わせていくと「なるほど」と。私はこれは強く言うんですが、習近平国家主席はこの久米崇聖会を「いいカモ」だと思っています。度々、福建省へ墓参りに行っていますから。そうすると「あなたたちの先祖は福建省だ」と習近平は言うわけですね。「元々、沖縄はあなた方の先祖が作ってきたんだよ」と。「ならば取り返してもいいじゃないか」と。「あなた方が取り返すのは当然じゃないか」と。

孔子廟03

孔子廟

孔子廟02

中国の他国侵略の常套手段

里村:
それはですね、中国が侵略していくとき、チベットなんかもそうなんですけど、まず自分たちの同じ気持ちを持つ人をつくって、その人たちとの友好を口実にどんどんどんどん入り込んで行って、最後は「人民の解放だ」と言って侵略するんですよね。いつもの中国の常套手段ですね。

金城:
その手ですよ。それをうまく利用したのが習近平。そして利用されたのが久米崇聖会。

里村:
そしてそれに上手く乗っけられたのが…

金城:
翁長元那覇市長!これは綺麗に結ばれるんですよ。

翁長

里村:
そうすると金城さんが仰るのは、やさしく人と付き合うのは大切だけれども、その相手が実はどんな狙いを持っているのかというのをきちんと見て付き合わないと、軒先を貸して母屋を乗っ取られるという心配があるということですよね。

このままでは沖縄がウイグル・チベットの二の舞になる

金城:
もうこれは、沖縄の人は私が予想するには、もしチャイナタウンが出来たらみんな喜んで歓迎して、いつの間にかウイグルやチベットのように知らない間に侵略されていくだろうなと。これは目に見えています。だからウイグルやチベットが中国に侵略されているということは沖縄の新聞は全く書きませんから、わからないんですよね、沖縄の人は。そういうウイグルやチベットの二の舞をやがては沖縄が、ということを私たちは心配しているんです。そしてここに龍柱が建つことによってどうなるかというと、「沖縄は中国の属国になった」ということを世界に知らせることになるんですよ。

里村:
冊封国。李氏朝鮮がかつてそうだった。冊封国、つまり中国の属国の証明として龍柱というシンボルが建てられた。それが何と21世紀の現代に今、日本の沖縄に作られようとしてるんですか。

金城:
そうです。もう絶対にこういうことは許してはいけないんだということが益々強くなってきて、だから私は命に代えてももしこの穴に私が一人入って犠牲になったら龍柱建設を辞めるということになるのであれば、私はいつでも入ります。そういうくらい命を懸けて龍柱建設を阻止したいんです。私が全国のみなさんに言いたいことは、「那覇市は一括交付金を返還せよ」という運動を是非、政府にぶつけて欲しいんです。あまり沖縄を甘やかしてくれるなと。「一括交付金がこれだけ無駄になったんだから、無駄遣いしたんだから、それは返せ」と。これは当然、政府としてはやるべきことだと私は思っていますので、それを強く政府に訴えてください。

沖縄は中国の属国になった