昨年末の「日韓合意」は、日本でも多くの批判があるが、
韓国の朴政権はさらに激しい批判にさらされている。
この急先鋒が、「挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会)」という
市民団体だ。
「挺対協」は「慰安婦問題」を今のような国際問題に発展させた団体だ。
今回はその「挺対協」の正体に迫る。

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日本大使館前の慰安婦像を違法に設置した団体

ぞう

2011年、日本大使館前に慰安婦像を設置したのが、「挺対協」である。
慰安婦像は大使館前の車道と歩道の境、つまり、「公道」に設置された。

慰安婦像 図1

慰安婦像の位置関係図  「公道」に設置されている

この慰安婦像は明らかな違法建造物である。
では、なぜ、違法建造物は5年間も撤去されず、放置されたままなのか?
政治経済学者、アジア歴史研究者のロー・ダニエル氏は
その理由を次のように述べている。

挺対協がこの銅像の建造への許可を申し入れたとき、
管轄役所であるソウル市鍾路区庁は「政府機関でなければ
道路などに施設物を設置することはできない」
という却下の公文をおくった。
しかし、少女像の設置が強行された後に、同区庁は
「許可の可否に関わらず、建築物が公益に損害にならなければ
それを強制的に撤去することはできない」という態度を取った。
要するに、挺対協の「道徳的優位性」が「些細な行政の理屈」を
圧倒したということである。
「歴史、疲れ、統治危機 日韓関係をここまでこじれさせた政治エリートたちの意志と能力の欠如」より

はたして韓国は法治国家なのか。
もし、これが日本なら、そもそも設置されなかっただろうし、
仮に設置したとしてもすぐ撤去されているはずだ。

日本大使館前で24年間、毎週、「反日デモ」を開催

慰安婦像 日本大使館 水曜デモ

「挺対協」は、1992年から24年間にわたって、
ソウルの日本大使館前での慰安婦問題に関する抗議集会「水曜デモ」を毎週開催している。
以前、ザ・ファクトではこの「水曜デモ」を取材した(2013年9月)。
取材した日の参加者は70人ほど。
元慰安婦も参加し、報道陣も数多く訪れていた。

ユンミヒャン 尹美香 「挺対協」

でも

oba

sakebu

「慰安婦問題は解決していません。
日本政府は嘘をついています。
謝罪は済んだと嘘を宣伝してるのです。
我々は一歩一歩国際社会へ出る度にそのことを感じます」

「挺対協」代表のユン・ミヒャン(尹美香)氏がスピーチすると、
会場は拍手と声援で沸きかえった。

「日本は謝罪しろ!」と中学生が絶叫

参加者には、中学生もいた。
「水曜デモ」は修学旅行の定番ルートにもなっているといい、
観光バスから降りてきた中学生たちも次々とプラカードを受け取り、
デモに参加した。

水曜デモ 慰安婦

慰安婦像 水曜デモ

戦争犯罪

慰安婦像 水曜デモ

中学生の一人はスピーチしながら、次第に激昂し、
「日本は本心から謝罪しろ!」と絶叫した。

しゃざいせよ

この光景には既視感を覚える。
以前、取材した沖縄の辺野古テント村も
修学旅行の定番ルートの一つになっていた。
取材中、修学旅行生が訪れ、
テント村を運営するプロ市民のレクチャーを受けていた。

テント村2

もざいくあり

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沖縄 辺野古テント村を訪れる修学旅行生たち

修学旅行を「反日教育」に利用するのは、
日韓問わず、左翼のプロ市民の習性なのだろうか。

元朝日新聞記者の植村隆氏との関係

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実際、「挺対協」は、日本の左翼勢力と緊密に連携している。
両者は協力して「慰安婦問題」を国際的な問題へと育て上げてきた。
日本で「慰安婦問題」が大きく取り上げられるきっかけとなったのは朝日新聞の誤報記事だが、
それを書いた元朝日新聞記者・植村隆氏は、「挺対協」と浅からぬ関係にあった。
植村氏の義母は「挺対協」の幹部だった。
問題の誤報記事に「挺対協」の意図が働いたのは間違いないだろう。
(本人は、誤報と義母が「挺対協」の幹部だったこととの関係を否定しているが)
また、直前で中止になったが、2013年に橋下大阪市長(当時)と元慰安婦との面会も
「挺対協」と日本の市民団体「日本軍『慰安婦』問題・関西ネットワーク」による企画だった。
ホームページを見る限り、「日本軍『慰安婦』問題・関西ネットワーク」は
「挺対協」の日本支部といってよいほど同質化している。

グレンデール慰安婦像除幕式に出席

2013年7月30日、「挺対協」代表ユン氏は元慰安婦のキム・ボットン(金福童)氏と共に
米カリフォルニア州グレンデール市の慰安婦像除幕式に出席した。
つまり、グレンデール市の慰安婦像設置には、「挺対協」の力が働いた、ということだろう。

慰安婦像

グレンデール 慰安婦像

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だが、いま、全米に設置されようとしている慰安婦像のすべてに
「挺対協」が加担しているか、というとそうでもない。
幸福実現党外務局長の及川幸久氏によると、2012年にニューヨーク州の
アイゼンハワーパークの慰安婦碑設置は、韓国政府の依頼を受けた
韓国系アメリカ人のロビイスト、デビッド・リー氏によって進められた。

デビッドリー氏

我々からは官民挙げて一枚岩で進められているかに見える
韓国の反日プロパガンダだが、実際には、様々な立場の違いがあるようだ。
たとえば、「日韓合意」に“政府系”のデビッド氏は全面的な賛辞を送っているのに対し、
「挺対協」は前述の通り、激しい批判を浴びせている。

いよんす

また、昨年9月、元慰安婦イ・ヨンス(李容洙)氏は、
サンフランシスコ市議会での慰安婦像設置承認の公聴会に出席し、
日本批判のスピーチを行った。
しかし、彼女を招いたのは、中国系の反日団体であり、「挺対協」ではなかった。
産経新聞によると、イ氏は「挺対協」批判を始めているようで、両者の関係は疎遠になっているようだ。

元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さん(86)は、最近発行された
週刊誌「未来韓国」の中で「日本が話し合おうといっているのに。
会わずに問題が解決できようか」と挺対協のかたくなな姿勢を問題視した。
また、挺対協が在韓日本大使館前での毎週行っている抗議集会について
「何のためにしているのか分からない。ただ、『謝罪しろ』『賠償しろ』と叫んで
集会の回数をこなせばいいというものではない」と疑問を呈した。
李さんはさらに「なぜ自分たちの思うままにやるのか分からない」と
挺対協の独善的な姿勢を問題視した。
「抗議を毎週やれば性格も態度も悪くなり、健康にもよくない。挺対協の人たちは
闘争家の側にいるようだ」とも批判した。
一方、「証言は私の命同然なのに、挺対協は本人に確認もせず、
事実とは異なる証言集を出した」と挺対協の情報収集のずさんさも指摘。
「静かな場所で証言を聞かねばならないのに、食事をしながら問答したのが大部分。
そのために、(自分の)証言にはめちゃくちゃになったものが多い」とも語っている。
産経新聞2015年7月3日より

「挺対協」の奥にある北朝鮮の存在

実は「挺対協」の裏には、北朝鮮の存在がある。
「挺対協」は北朝鮮の意見を代弁する「親北団体」として韓国治安当局の監視対象になっており、
代表のユン・ミヒャン氏の夫とその妹は北朝鮮スパイ事件に関与したとして有罪判決を受けている。

以前、評論家の呉善花(オ・ソンファ)氏はザ・ファクトの取材に、
「韓国の『反日』の背景には『親北朝鮮』がある」と答えた。
北朝鮮は韓国国内の反日感情を煽ることで、日韓関係の分断を狙っている、というのだ。

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漢陽大学名誉教授のミン・ヒシク(閔憙植)氏も同様の指摘をしており、
韓国の政治家やマスコミ、市民団体の中に北朝鮮から多額の賄賂を
受け取っている工作員が数多く存在していることを示唆した。

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確かに北朝鮮にとってみれば、アメリカの同盟国である日本と韓国の関係は悪ければ悪いほど都合がいい。
北朝鮮の意図に従って、「挺対協」が焚きつけた「慰安婦問題」は、思惑通り、日韓関係を悪化させている。
つまり、「慰安婦問題」は韓国だけでなく、北朝鮮によっても政治利用されているということになる。

「挺対協」については、今後も取材を続ける。

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