4月14日、中国の李克強首相は、河野洋平元衆院議長を代表とする日本の訪中団と会談しました。李克強首相が日本の訪中団と会談するのは、2012年の尖閣の国有化以来、初めてのことです。

中国側から政治利用されたようなかたちの河野洋平氏ら

8月に予定されている安倍談話に対しクギを刺された

この会談の中で李克強首相は、河野洋平氏に対し、「『河野談話』と『村山談話』は日本政府の歴史認識における原則である」と強調しました。つまり、今年の8月に予定されている安倍談話に対して、中国側からクギを刺されたということです。河野洋平氏らはこのタイミングで中国に出向き、見事に政治利用されたと言えるのではないでしょうか。

翁長沖縄県知事が会談に同行し異例の厚遇を受けた

会談中で発言できたのは河野氏と翁長知事だけ

さらに今回の会談で注目されたのが、翁長沖縄県知事が同行したことです。中国側は異例の厚遇ぶりを翁長知事に対して示しました。例えば、1時間の会談の中で発言が許されたのは河野洋平氏以外には翁長知事だけ。翁長知事は10分にわたって発言できました。さらに、河野洋平氏と日本の駐中国大使、そして翁長知事にだけ記念品が贈呈されました。

沖縄の知事がどんどん中国側に取り込まれている

今回、中国が「沖縄の知事は中国も注目しています」と声をかけるなど、沖縄の知事がどんどん中国側に取り込まれている様子があらわになりました。また、翁長知事のほうから「かつて沖縄は琉球王国として、中国をはじめとするアジアと交流していました」という発言が出、「中国とのさらなる経済交流を期待する」趣旨の発言があったとのこと。今回翁長知事が河野洋平氏の訪中団に同行したことは、沖縄のほうから中国に身売りするに等しい行為だと言えます。

沖縄が中国の影響下に置かれることへの危機感

アジア全体の平和が崩れるきっかけになるおそれも

この点に関して、今回、幸福の科学の大川隆法総裁によって、沖縄戦の司令官で1945年6月に自決した牛島満中将の霊言が発刊されました。この書籍のまえがきで、大川総裁は翁長知事に対し、「『奴隷の平和』を求めないよう強く訴えたい」と述べています。「米軍基地は出ていけ」「日本の自衛隊も出ていけ」として無防備になった沖縄をどうするかとなった時に、沖縄はむざむざと中国の影響下に置かれる以外にないというのが「奴隷の平和論」ということです。
こうした事態は、沖縄県民はもちろん、日本人全体にとっても危機です。沖縄の不安定化、ひいてはアジアの平和が崩れるきっかけになるともいえ、一地方自治体の長の発言で日本の平和、アジアの平和が揺るがされることがあっては絶対にならないということを強調しておきたいと思います。

沖縄県知事から尖閣の領海侵犯について言うべき

いま、沖縄県を所在とする尖閣に対して、連日のように中国による領海侵犯が起きています。こうした現状を見るならば、本来、翁長知事からは「勝手に入ってこないでほしい」の一言ぐらいは言っていただきたいところでした。翁長知事に対しては、決して媚びることなく、中国に対してきちんとした毅然とした姿勢を示し、さらにまた日本やアジアの平和のために行動していただきたいと思います。