世界中に植民地を築いた白人国家に勝ったことで敵視された

大航海時代以降、ヨーロッパの白人国家は世界中に植民地を築きあげました。ほぼ全世界が制圧されるなか、唯一白人国家に勝利した有色人種の国家が日本だったのです。ヨーロッパの国々だけでなく、フィリピンを植民地にし西進を続けていたアメリカにとっても、日本は大きな脅威となりました。とりわけフランクリン・ルーズベルト米国大統領は日本を強く敵視。「他国と戦争をしない」ことを公約として大統領になったルーズベルトでしたが、彼は日本を戦争に引き込むため、日本封じ込めを行ったのです。

アメリカが日米開戦のきっかけを作っていった過程

日米開戦の舞台裏を描いた『OPERATION SNOW』(ルーズベルトは真珠湾攻撃を事前に知っていたとする立場で書かれた、全米の話題作)の著者であるジョン・コスター氏と、外交評論家の加藤英明氏に話を聞きました。

日本から攻めさせるために在米資金凍結と石油禁輸を決行

「ルーズベルトは、日本から戦争を始めさせるために、まず日本の在米資金を凍結し、次に鉄鉱石の輸出を止め、さらには石油供給を禁止しました。石油供給を止められることは、日本にとっては致命的でした。アメリカは日本を着実に激怒させるために、石油禁輸で日本を脅したのです」(ジョン・コスター氏談)
「当時は、日本は石油をアメリカの輸出に頼っていたのです。今、ちょうどペルシャ湾に頼っているのと同じような状況です。石油を売らないと言い始めたアメリカに対して、誠意を尽くして交渉を行いましたが、アメリカははじめから、日本を罠に仕掛けようと思っているのでどんどん日本を締め上げました」(加瀬英明氏談)

戦争せずに降伏するような「ハルノート」に日本は耐えかねる

なんとか開戦を避けようと、アメリカと交渉を続けた日本も、ハルノートを突きつけられるに至り、一つの結論を出しました。
「ハルノートの中で日本にとって致命的だった内容は日本は中国、つまり満州から撤退すること、それも『90日以内』という日本の提案に対し、『即座に』というのです。さらに、日本は軍需品生産のほとんどを放棄しなければならないので、これはあり得ない内容であり、まったく受け入れられないものでした。戦争せずに降伏するようなものです」(ジョン・コスター氏談)
「当時の日本の外務大臣はハルノートを見て、目の前が真っ暗になって、『ああ、もうこれでだめだ』と思ったと書いています。そこでもう耐えられなくなり、真珠湾を攻撃しました」(加藤英明氏談)

開戦のきっかけ「真珠湾攻撃」に秘められた嘘

日本時間で12月8日、アメリカ時間では12月7日にあった真珠湾攻撃は、今でもアメリカで、スニークアタック(卑怯な騙し討ち)と非常に軽蔑的なニュアンスで語られ、日米開戦のきっかけと言われています。

アメリカのほうが開戦5か月前に騙し討ちを計画していた

米国は中国大陸で、日本と友好関係にある南京政府ではなく、敵対する蒋介石政権に軍事援助を行っていました。そして日米開戦の5カ月前の時点で、ルーズベルト米国大統領はある秘密作戦に許可を出していたのです。その内容は「中華民国を偽装して、日本の東京や大阪の爆撃する」というものでした。
「ルーズベルト大統領は、爆撃機数百機を蒋介石政権に供給し、飛行機の操縦や爆撃手などはすべて中国の空軍の制服を着たアメリカ陸軍航空の軍人が担ったうえで、東京、横浜、大阪、京都、神戸を焼き払うという命令書にサインをしたのです。実際には、その爆撃機はイギリスからの供給要望があったために実現しませんでしたが、この内容はそれこそ、卑怯な騙し討ち計画です。真珠湾攻撃がスニークアタックと言われますが、本当はその前にアメリカがスニークアタックを計画していたということです」(加藤英明氏談)

国民に戦争を受け入れさせるため真珠湾攻撃をわざと見過ごした

「私の父は第二次世界大戦で陸軍、私の従兄弟の一人は海軍にいましたが、真珠湾攻撃には大きな嘘があったと言っていました。アメリカ政府はまさか日本が奇襲攻撃をしてくるとは思わなかったと言っていますが、父も従兄弟も全く信じていません。ルーズベルト大統領は、真珠湾攻撃の12時間前に、日本の暗号文を読み終えていました。そして、ハリー・ホプキンス大統領顧問に『この暗号は戦争という意味だ』と言っています。このとき、多くのアメリカ人は戦争に反対でした。しかし、もしアメリカが最初に攻撃を受けたら、特に日本にやられたら国民は戦争を受け入れるだろうと、彼らは思ったのです」(ジョン・コスター氏談)