外交評論家の加瀬英明氏に、大東亜戦争について聞きました。以下にそのインタビュー内容をお伝えします。

白人による植民地支配がずっと続いていた

大航海時代以降、ヨーロッパの白人国家は世界中に植民地を築きあげました。ほぼ全世界が制圧されるなか、唯一白人国家に勝利した有色人種の国家が日本だったのです。

差別がひどく、国によっては皆殺しにされた

人類の歴史の中で、人種差別はずっと行われてきたわけですが、白人による有色人種への差別、植民地支配、これは本当にひどいものでした。数百年に渡って、アジア、アフリカの民は奴隷のような存在でした。アフリカだけでなくて、例えば、南米、中米もそうです。アルゼンチンのブエノスアイレスには、原住民は一人もいません。全員殺されました。中米、コスタリカも同じように、根絶やしにされてしまいました。

アジアも次々と植民地にされていった

日本とアメリカの戦争が行われる前の段階では、中国はもう欧米の列強によって半植民地状態になっていました。独立していたのは日本と、あとはタイですね。では、タイがなぜ独立を保っていたかというと、外交上手だったからではなく、順番的に最後になったからです。タイの周りはどんどんヨーロッパ、アメリカによって支配されるようになっていました。例えば、フィリピンはアメリカが植民地にする。それからマレーシア、ビルマ〈ミャンマー〉はイギリスが植民地にする。カンボジア、ラオスはフランスが植民地にするということで、タイは最後に残っていました。

日本が日露戦争で勝利し衝撃が走った

日露戦争で、ロシアという大国に日本が勝ったことが世界に与えたインパクトは大変なものでした。無敵だと思っていた白人の大帝国を、小国の有色人種が敗るわけですから。ヨーロッパの国々だけでなく、フィリピンを植民地にし西進を続けていたアメリカにとっても、日本は大きな脅威となりました。アメリカはロシアを恐れてたので日本を応援した、というところもあります。しかし、有色人種の日本がどんどん力をつけていくと、もしかすると、アメリカの黒人が立ち上がり差別に対抗するようになるのではないか、と恐怖心を抱いたのです。米国のなかでも、第32代大統領のフランクリン・ルーズベルトは、特に日本を強く敵視しました。

日本と戦争をしたかったルーズベルト米国大統領の戦略

ルーズベルト大統領は、祖父が中国とのアヘン貿易で大金を儲けた関係で、子供の頃から中国が大好きでした。彼の自宅には、祖父の世代から、略奪などで得た宝物があったのです。

中華民国を偽装しての日本爆撃計画を承認

日米開戦の5カ月前の時点で、ルーズベルト米国大統領はある秘密作戦に許可を出します。その内容は「中華民国を偽装して、日本の東京や大阪の爆撃する」というものでした。当時アメリカは、中国大陸において日本と友好関係にある南京政府ではなく、敵対する蒋介石政権に軍事援助を行っていました。ルーズベルト大統領は、「爆撃機数百機を蒋介石政権に供給し、飛行機の操縦や爆撃手などはすべて中国の空軍の制服を着たアメリカ陸軍航空の軍人が担ったうえで、東京、横浜、大阪、京都、神戸を焼き払う」という命令書にサインをしたのです。

イギリスから援助要請が来て実現しなかった

日本本土、奇襲爆撃計画を承認したルーズベルトでしたが、これは意外な形で実現しないことになります。ルーズベルトがひいきにしていたイギリスから「爆撃機を供給してほしい」と要請が来たのです。ドイツのヒトラーがヨーロッパ全土を制覇するなかで、イギリスは孤独な戦いを続けていたわけです。そこでルーズベルトは、日本爆撃計画に使うはずだった爆撃機をイギリスに提供してしまいます。それがなければ、その爆撃計画は実行されていたということです。この内容はそれこそ、卑怯な騙し討ち計画です。真珠湾攻撃がスニークアタックと言われますが、本当はその前にアメリカがスニークアタックを計画していたということです。

日本に戦争をしかけさせるために石油禁輸で締め上げ

当時、ルーズベルトは「他国と戦争をしない」ことを公約として大統領になったわけですから、アメリカの軍隊は使えません。そこで、日本を戦争に引き込むため、石油禁輸を決行します。当時、日本は石油をアメリカからの輸入に頼っていました。今、ちょうどペルシャ湾に頼っているのと同じような状況です。「石油を売らない」と言い始めたアメリカに対して、日本は誠意を尽くして交渉を行いましたが、アメリカははじめから日本を罠に仕掛けようと思っているので、どんどん日本を締め上げました。石油の供給が止まれば、石油で動いていた日本の海軍だけでなく、日本の国民生活も成り立たなくなります。

ハルノートに耐えかねた日本は真珠湾を攻撃

なんとか開戦を避けようと、アメリカと交渉を続けた日本もハルノートを突き付けられるに至り、1つの結論を出します。当時の日本の外務大臣は「ハルノートを見て、目の前が真っ暗になった。もうこれで駄目だと思った」と記録を残しています。日本は耐えきれずに、12月4日、真珠湾を攻撃し、ついに戦争が始まります。

学校教科書に載らない歴史の真実

第31代米国大統領フーヴァーの回顧録での証言

大統領選においてルーズベルトに敗れた、第31代大統領のフーヴァー大統領。今年出版された、『フーヴァー回顧録』には、「ルーズベルトは日本を罠にかけて、戦争を強要した」とはっきり書いてあります。そして、ルーズベルトは狂人であるとし、細かく実例を挙げて記されていたのです。

マッカーサー元帥も日本の自衛戦争だと認めた

マッカーサー元帥も「日本が自衛のために戦争をした」と、上院の外交委員会における公聴会で証言しました。朝鮮戦争の途中、罷免された彼がワシントンに帰った後です。マッカーサーがこのように述べた事実は、日本の学校教科書に載せようとすると、検定が通らないのです。