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番組はこちらからご覧いただけます

2月16日、国連女子差別撤廃委員会での
外務省の杉山晋輔・外務審議官の発言の様子を
動画でお届けします。
昨年、日本政府は、女子差別撤廃委員会から
「強制性がなかったという話もあるが、日本政府は
これについて意見を言いなさい」という質問を受けました。
これは、その質問に対しての回答です。
杉山外務審議官は「強制連行を確認できる資料はない」と明言しました。

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杉山外務審議官による「日本政府の回答」

「強制連行」を確認できる資料はない

杉山 日本政府は日韓間で慰安婦問題が政治外交問題化した
1990年初頭にも慰安婦問題に関する本格的な事実調査を行いました。
しかしながら、日本政府が発見した資料の中には、軍や官憲による、
いわゆる「強制連行」を確認できるものはありませんでした。

誤解の根源① 吉田清治氏による捏造

杉山 「慰安婦が強制連行された」と広く流布された原因は
1983年故人になりました吉田清治氏が『私の戦争犯罪』という本、刊行物の中で、
吉田清治氏自らが日本軍の命令で韓国の済州島において
大勢の女性狩りをしたという虚偽の事実を捏造して発表したからであります。

誤解の根源② 朝日新聞の誤報

杉山 この書物の内容は当時、大手の新聞社の一つである「朝日新聞社」により、事実であるかのように大きく報道され、日本、韓国の世論のみならず、国際社会にも大きな影響を与えました。
しかしながら、この書物の内容は複数の研究者により、完全に「想像の産物」であったことがすでに証明されています。それが証拠にこの「朝日新聞」自身も2014年8月5日、および6日を含め、その後9月にも累次にわたり記事を掲載し、事実関係の誤りを認め、正式にこの点につき、読者に謝罪をしています。

「20万人」「性奴隷」の否定

杉山 また、「20万人」という数字も具体的な裏付けがない数字であります。朝日新聞は2014年8月5日付の記事で、「『女子挺身隊』とは戦時下の日本内地や旧植民地の朝鮮、台湾で女性を労働力として動員するために組織された『女子勤労挺身隊』を指す。目的は労働力の利用であり、将兵の性の相手をさせられた『慰安婦』とは別だ」とした上で、「20万人という数字の基になったのは通常の戦時労働に動員された『女子挺身隊』とここで言う『慰安婦』を誤って混同したことにある」と自ら認めているのであります。
なお、「性奴隷」といった表現は事実に反します。

「日韓合意」に変更はない

杉山 日韓両政府間では「慰安婦問題」の早期妥結に向けて、
真剣に協議を行ってきたところでありますが、先ほど申し上げたように
2014年12月28日にソウルにて日韓外相会談が開催され、
日韓外相間で本件につき妥結に到り、慰安婦問題が
「最終的、かつ不可逆的に解決される」ことが確認されました。
同日午後、日韓首脳電話会談が行われ、両首脳はこの合意に到ったことを
確認し、評価をした次第であります。
冒頭申し上げましたように、このときの日韓合意を表す資料は書面の回答に
添付されておりますので、ここでその内容の詳細を繰り返して
紹介することはしません。
日本政府はこれまでもアジア女性基金などを通じて、
本問題に真剣に取り組んでまいりました。
今後、したがって韓国政府が元慰安婦の方々の支援を目的とした財団を設立し、
日本政府の予算10億円程度でありますが、資金を一括で拠出し、
日韓両政府が協力し、全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復、
心の傷の癒しのための事業を行う予定になっております。
現在、日韓両政府はそれぞれ合意内容を誠実に実行に移すべく
取り組んでいるところであり、この点は現時点でも全く変わりはありません。
このような日韓両国の努力につき、国際社会のご理解をいただけると
たいへんありがたいと思います。

女子差別撤廃委員会 鄒曉巧・副委員長からの質問

日本政府の立場に矛盾があるのでは?

 私は日本の団長の発言に非常に不満を覚えます。
一切許容できない発言でございました。
歴史は歴史です。誰も歴史を変えることはできません。
歴史的事実はそれが70年前のことであっても変更できません。
いただいた発言の中では日本政府の立場として
矛盾しているということがわかりました。
(日本政府は)慰安婦問題を否定なさいました。
一方で日韓合意が成立したことに関しては
これを歓迎していると仰っていました。
もし慰安婦の問題がないのであれば
なぜ日韓合意が必要だったのでしょうか。
官憲や軍が何万人の韓国の慰安婦の動員に
携わったということがなぜ表現されたのでしょうか。

質問に対する杉山外務審議官の回答

杉山 日本政府がこの問題について歴史の否定をしているとか、
何の対応もしていないとかは事実に反すると言わざるを得ません。
いわゆる強制性ということは我々の調査では裏付けられなかったと
申し上げましたが、日韓合意の中で岸田外相は、
「慰安婦問題は,当時の軍の関与の下に,多数の女性の名誉と尊厳を
深く傷つけた問題であり,かかる観点から,日本政府は責任を痛感している」
「全ての方々に対し,心からおわびと反省の気持ちを表明する」
(と発言している)

ここでいう軍の関与とは「慰安所が軍当局の要請によって作られたものである」
とか「慰安所の設置、管理、および慰安婦の移送について日本軍の関与があった」とか、
あるいは「慰安婦の募集について軍の要請を受けた業者が主にこれに当たった」とかは従来から認めていることであって、私がさっき申し上げたことは
そのことと共に、「20万人」という数字は完全に間違いであった、
とそれを出した新聞社が認めていることを明確にするために申し上げたわけだし、それから「性奴隷」という言葉も事実に反する、ということをこれをもう一度申し上げておきたい。

「強制連行」「20万人」「性奴隷」を否定した、という点では、
素晴らしい前進ですが、やはり、「日韓合意」との論理的整合性に無理があるような気がします。
女子差別撤廃委員会の委員による質問は、その矛盾を指摘していましたが、
この指摘自体は正しい、と思います。
「日韓合意」はやるべきではなかったし、もっと言うなら、「70年談話」で
キチッと「河野・村山談話」を否定しておくべきでした。
うれしいけど、素直に喜べない、というのが、正直な感想です。

はたして、この政府の発言、姿勢は国際社会で受け入れられるのでしょうか?
不安が募ります。
明日は、女子差別撤廃委員会で勇気ある発言をした女性3名、
幸福実現党党首・釈量子氏、なでしこアクション・山本優美子氏、
元衆院議員・杉田水脈氏のインタビューをお届けします。
お見逃しなく!!!

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