急がれる自殺防止対策の必要性

年間自殺者二万人を超える自殺大国日本。8月の全国自殺者数は1849人で昨年の同じ時期に比べて、15%増加。芸能人の自殺も相次ぐ中、厚生労働大臣が緊急メッセージを発表するなど、自殺防止対策の必要性が高まっています。

現在の自殺問題について、あなたはどう思いますか?

街頭インタビュー①
自殺自体は良いか悪いかで言ったら、良くはないと思うんですけれども、その人がその時に最善の判断をしたということだと思うので、仕方がないっていうふうになるんですけれど、でも私も自殺はあんまり良くないというか、もったいないなって思っています。

街頭インタビュー②
すごく強い人ほど自殺してしまうような気がするんですね。弱くて悩んでいる人だとか優柔不断にどっちにしようと思っている人よりも、もうだめだっていう風に、人に頼らないだとか、自分で決めてしまおうという強い意志を持った人の方が、そういう選択をしがちだと思うので、そういった人に対して目を向けるような、周囲の状況ができていればなと思います。

街頭インタビュー③
自殺をする人の気持ちまでとなってくると相当追い詰められているので、私がどうこう言えないと思うのですが、悲しむ人がいるんだと思って、思いとどまってほしいと思いますね。

街頭インタビュー④
自殺は良くないって言っても、やはり決行してしまう人って絶対いるのですが、私はしてほしくなくて、自殺を考えるんだったら、地位も名誉も一回全部捨ててみたらどうですかっていう感じです。

人はなぜ自ら死を選ぶのか

自殺という選択を乗り越える考え方はないのか

今回のザ・ファクトでは一人の男性の自殺未遂経験から自殺を乗り越える考え方について迫ります。

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「脱・自分本位」で自殺は防げる

リストラ・転職が自殺未遂のきっかけに

浅尾義文さんは東京・八王子で生まれ、工業高校を卒業した後は、鉄道計器メーカーに勤務。

順調に仕事をこなしていたように見えていましたが就職して11年目に、突然、リストラを宣告されます。

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浅尾義文
自分が夢中にやっていたお神輿の方、お祭りが好きで、仕事よりもそっちの方に熱を上げていた時期もあったんですよね。そういう部分で上の方から、「もう年齢的にもリーダーとして下の者を教育していかなきゃいけないのに、本人は趣味のお祭りの方に没頭していた」と指摘されて、リストラの対象になりました。

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浅尾さんはリストラ後、職を転々とすることになり、再就職先の警備会社で人間関係の葛藤を抱えることになったのです。

浅尾義文
警備員になってから名前でも読んでくれないし、「おい」とか「お前」とか、そういう感じでしたから。道行く人に罵声を浴びせられたり、職人さんもそうですけど、たばこの火とかカンとかを投げつけられたりして、「こんなんだったらもう死んでしまったほうがいいや」とその時にすごい実感したんです。自分としてはやっぱり「尊厳」というか、人間として扱ってもらえてないんだなっていうのがすごいありましたね。悔しいっていうか。「なんでこんな、まともな扱いされていないんだ」っていうのがありました。

リストラされ、次の職場で味わった屈辱的扱い―やがて、浅尾さんはギャンブルに逃げるようになり、いつの間にか多額の借金まで背負うようになっていました。

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自殺を思いとどまらせた家族の存在

そして、ある日、気が付くと、浅尾さんは熱海の砂浜に向かっていたのです。

浅尾義文
自分の人生も切りつけたいなと。もう死んでしまいたいっていう、あの頃はもう生き地獄だったんですね。海の中をどんどん歩いて行って膝ぐらいまで来た時に、その時にハッと思い浮かんだのが家族の顔だったんですよね。当時まだ幼い甥っ子とかいたんで、甥っ子たちの顔とかも浮かんだりとかですよね。それで、自殺を思いとどまりました。

家族に顔向けできないような「死」は選ぶことはできない。浅尾さんの自殺をまず思いとどまらせたのは甥っ子の存在でした。

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浅尾義文
甥っ子とか子供の存在が大きかったなと思います。だから、あの時自殺を思いとどまってよかったという思いと、自殺をやめるという思いは出たんだけど、この先どうして行ったらいいのかと思っていました。でも、とりあえず、目の前のことに全力でと思っていました。あの時自殺をとどまったからこそ、甥っ子の結婚式も出られたし、もしあそこで自分が亡くなっていれば、そういう晴れ姿も見れなかったし、子供の成長も見れなかった。それが一番その思いとどまって良かったっていうとこです。

そして、海の中で浅尾さんはふと我に返ったのです。

本当は自分のことばかり考えていたのではなかったのか。仕事も、人間関係も、そしてこの自殺未遂も。

浅尾義文
その時はもう自分のことばかり考えてましたから、人のことなんか考える余裕もなく、だからあんまり仕事上でも上手くいかなかったのかなって。

浅尾さんは、冷たい海の中で、一つの決意をしたといいます。

もうこれ以上逃げない。そして、これからは自分以外の人のために生きていきたい。

心が変わることで人生も一変

その後、職場復帰した浅尾さんを待っていたのは、以前のような荒れた人間関係ではありませんでした。

浅尾さんの心が変わったことで、人間関係も一転してしまったのです。

浅尾義文
自殺未遂した後に、また同じ職場に戻ってから、やっぱり自分自身変わりたいっていう思いがあって。いままでこう色んな人に迷惑かけてきたから、恩返しっていうか。人に対しても、警備員やってても、通り一遍でもちゃんと誠実に頭を下げてっていう。人々の安全と安心のために自分は仕事してるんだっていう思いが出てきて、もっともっと人々のためにお役に立ちたいっていう気持ちが芽生えてきました。

現在、浅尾さんは自殺未遂の経験をもとに自殺防止活動に取り組んでいます。

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浅尾さんと長年の友人である常盤さんも、浅尾さんの変化に驚きをもっている一人です。

常盤道代
自殺防止キャンペーンには情熱持って取り組まれるし、そういったことが一人でも防げるということで。彼の本来の優しさが、そういった人々を救いたいという思いにさせてるのかなと思いますけどね。自殺防止キャンペーンの浅尾さんは一生懸命やっていますよね。自分が経験しているからこそ、いけないんだよと。踏み止まってくださいってね。とっても、切々と訴えて、話しかけてるのは感動しますよね。素晴らしいなと思って。

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幸福の科学では、自殺防止キャンペーンを行っていて、「人は自殺しても楽にならない。死んでも魂は生き続ける。」ということを訴えています。

「自殺防止相談窓口」も開設していますので、お悩みの方は、こちらまでお電話かメールをお寄せください。

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幸福の科学「自殺防止相談窓口」

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自殺防止相談窓口【Trim】

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自殺を考えている方に読んでいただきたい書籍

『生命の法』(大川隆法著/幸福の科学出版)

なぜ、生命は尊いのか。あなたは答えることができますか。年間3万人を超える自殺、多発する犯罪、深刻ないじめ問題……。生命が軽んじられる時代に、その意味と価値を真正面から説き明かした一冊。
第2章 自殺を防止するためには――人生の不幸を乗り越えるための指針
 1 自殺の二つの山場――青年期と老荘年期
 2 失恋による心の傷を発奮の材料に
 3 学業以外にも生きる道がある
 4 大人になれば親とは別の家庭を築ける
 5 病気も人生の一部である
 6 経営者は「無理・無駄・見栄」を捨てよ
 7 人々を救うために生命を使ってほしい

生命の法【Trim】

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