2016年1月31日、京都商工会議所で、
THE FACTメインキャスター 里村英一による
「日本をめぐる世界情勢とこれから」と題した講演が行われました。
その内容を前編、後編に分けてご紹介します。

後編では、SEALDsに関する報道を取り上げ、
マスコミによる情報操作の実態をご紹介します。
また、国際情勢については
「北朝鮮問題」「イスラム問題」について
わかりやすく論点を教えていただきました。

目から鱗の“マスコミで報道されない事実”が満載の内容です。
是非、ご覧ください。

前編はこちら)

こちらもお読みください

トモダチ作戦を発案した元海兵隊幹部が見た沖縄
民主主義らしからぬ「沖縄県民大会」 基地反対を掲げて県外から多数の参加
報道と実態を比較!沖縄の基地移設反対は本当に県民の総意?
平和からは程遠い実態!「民意」を名乗る沖縄・反基地運動にダマされるな

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「SEALDs」報道にみるマスコミの情報操作

こういう話は、日本では時々あるのです。
シールズという若者の団体が去年、
「安保法案反対だ」「若者が民主主義に参加した」ということで、
あちこちでもてはやされて、
テレビに登場し、週刊誌にインタビューが載り、あるいは本も出ました。
その民主主義とシールズに関わる本もいくつか出版されており、
ある意味ではブームです。

そういう中で、私ども幸福の科学グループ・幸福実現党では
「安保法制に賛成である」という意思表示をしっかりして、
運動もやっておりました。
幸福の科学の中には「学生部」という学生さんの団体もあります。
その学生部がシールズに公開討論会を呼びかけました。

しかし、シールズさんのほうからは残念ながら、
「宗教を持っている人たちとは話ができないのでお断りします」と言ってきたのです。
これは許しがたいことなのですが、
信仰を前提にして、付き合う人、付き合わない人を分けるのは差別です。
明らかに宗教差別なんです。
それをわかっていないと思います。
そして、公開討論会で断られたので、
シールズの若者が国会前で運動をやっているところに
幸福の科学の学生グループも出かけて行って、そこで話をしようとしました。
しかし、そこでも拒否されました。

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幸福の科学の学生部がSEALDs代表の奥田氏に取材を申し込んだが拒否された



ちなみに、テレビ等を見ると、「若い人が大勢集まっているのか」と思うのですが、
そうではなく、シールズがいる所にテレビが行くのです。
そこだけ撮るから、カメラが捕らえた枠中だけが真実のようにみえる。
そういう画を視聴者が見て、
「若者たちがみんな参加しているんだ」と思うのです。
騙されています。

私ども「ザ・ファクト」は去年の夏、国会まで何度も取材に行きました。
そんな若い人はいませんでした。
申し訳ないですけど、平日の昼から参加している方の多くは、
某県の教職員組合のOBのみなさんでした。

そして、やっと去年11月の秋に東京の某大学の学祭で、
このシールズとシールズの後見人として共産党の国会議員が出てきて、
幸福の科学の学生グループとの公開討論会が
ついに行われることになったのです。

私はとても楽しみにしていて、どうなったのか結果を聞きました。
そしたらなんと、トークイベントが始まる20分前にシールズ側が、
学生の主催者側に対して、
「やっぱり宗教をやっている人たちとは話ができません」、
「幸福の科学の学生たちが出るなら、
僕たちが今日のトークイベントをキャンセルします」と言って、
その後見人についていた共産党の国会議員まで一緒になって、
文句を言ったというんです。

とうとう主催者側からは、
「シールズの皆さんが帰るといっているので、
幸福の科学さんは辞退してください」と言われて、
残念ながら、イベント全体を台無しにするわけにいかず、
「わかりました、今回は」ということで一応折れて、
辞退することになったのです。
うちの学生グループも大人なんで。

私が言いたいのは、やっぱり「信仰を持っている」、
あるいは「特定の考え方をもっている」「特定の組織に属している」、
だから「話ができません」と言うのは、
これは民主主義を殺していることになります。
そういった民主主義を殺している連中を
「若者が民主主義に参加し始めた」とマスコミがもてはやしています。
これは言語道断です。

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各人が自分の考えを高めていくことで、民主主義が守られる

私たちは一応、「マスコミ」というものに、ある程度の信頼を置いています。
しかし、そこにちゃんと事実が反映されているのか、
私たちはしっかりと自分の目で見、自分の耳で聞き、
あるいは自分の口で話して、
自分たちで考えないといけない。判断しないといけない。

そのためには、
新聞やテレビというかなり偏った媒体ではなくて、
たとえば手前味噌ではございますが、
幸福の科学の大川総裁の「正義の法」という本が出版されてますので、
どうかそういうものに目を通しつつ、
私たち一人ひとりが自分の考え方を高めていくことが大切だと思います。
それでやっと、民度が高まって民主主義は守られる、ということを
どうか皆さまの心に留めていただきたいと思います。

民主主義という仕組みは本当に素晴らしいのですが、
ややもすると、
ネットの発展によって、
残念ながら“悪口民主主義”的なものが広がってしまう。
私たち「ザ・ファクト」もネット番組なので、
ネットの悪い部分を言いたくないのですが、
根も葉もないウワサや嘘がネットでは当たり前のように横行しています。
今、日本の健全な「民主主義」が
「衆愚制化」の方へ分かれる岐路に立っている状態であるのを
どうか知っていただきたいと思います。

感情論に流されず、沖縄の地理的な重要性を理解するべき

いずれにしても、
まず沖縄問題についていえることは、
「オール沖縄」という誤ったキャッチフレーズが一人歩きして、
こちらに本土にいる私たちまでもが
「何か沖縄の人たちが可哀そうだ」と感じて、
考え方を誤っちゃいけないと思います。

沖縄の方に取材したら、面白い話を聞きました。
去年北海道の雪祭りに行ったそうです。
「雪祭りに行ったら、
沖縄の人間は甘えちゃいけないなと思いました」と言っていたのです。

どういうことかというと、
(沖縄の人は)「基地出て行け」と、色んな要望を言っています。
あれは北海道の人にしたら「雪降るな」と言っているに等しいと。
「北海道では『降るな』と言っても、降ります。
だから、『自分たちはちょっと我がままかもしれないな』と、
北海道の雪祭りに行って感じました」という話をされておられました。

沖縄のその方が言っていた話が、もう一つ。
「何だかんだ言っても、沖縄では家がなくても死なない。
寒くないです。
北海道では死にますもんね」と言っていました。

どこにだって、住む所は住む所なりに素晴らしさもあるけど、
いろんなハンデもあります。
そのハンデの中には自然の猛威というのもあります。
また、「基地がある」という人為的なものもあるかもしれません。

しかし、肝心なことは、
沖縄がやはり“あの場所”にあるからです。
この点をもっと日本の政治家は堂々と
国政を預かる立場の人であればあるほど、言うべきだと思います。

ペリーが日本に来るときも沖縄に寄りました。
やっぱり日本攻略にとって沖縄は最大の前線基地になります。
沖縄を押さえるかどうかで
日本はもちろん、朝鮮半島だって影響を受けます。
そういう風な状況を見たときに、
北朝鮮ではまたしても、一触即発の状態が始まっています。

やっぱり沖縄というのは“アジアのへそ”といわれる、
昔から“キーストーン”である場所です。
関が原などもそうですが、
「ここを抑えたところが勝つ」という場所は
残念ながら、あるのです。

人間がいろんなことをやって、
歴史上、常にこの場所が分かれ目になる、そういう場所があります。
沖縄はそういう場所に存在していて、
沖縄の先人達は智慧でもって、
今までいろんな大国に挟まれながらも、やってまいりました。
だから、私は沖縄に基地が必要だと思います。

もし仮に、その米軍基地がなかったら
日本の自衛隊は相当な力を割いて
沖縄に抑止力を作っていかなければなりません。

政治家の責任とは“負ける戦争をしないこと”

昨日(1月30日)、
幸福の科学グループの大川総裁が沖縄で講演をし、
その中で重要な一節がございました。

「“政治家の責任とは何か”というと
私は負ける戦争はしないということだと思います」とお話しされていました。

「負ける戦争しないためにはどうしたらいいか。
負ける相手とは組まないことです。
先の戦争において日本はややドイツの戦力というのを見誤って、
ドイツと同盟関係を結びました。
日英同盟は、色々な国際社会の思惑で解消せざるを得ない方向に行きましたが、
もし仮に、日英同盟があって、
日本とイギリスが同盟を結んでいたら、
アメリカとも戦争になることはなかったでしょう」と
大川総裁もあくまで歴史にはタブーですけれど、
“歴史のIF”としてお話をされていました。

しかし、これを大川総裁が何故それを話したかといいますと、
これを現代で考えると、
「日本はアメリカと手を組むべきなんです」と、
「ここを抑えておかないとダメなんだ」ということです。

アメリカはやはり、世界で一番強い国です。
軍事力もそう、経済力もそうですが、
そうした国と手を組むこと自体が
日本人の国民の命、財産、安全を守ることに繋がります。

そして、そういう責任を政治家は委ねられている以上、
もっと本当のことを言わねばなりません。

今後の北朝鮮の動向予想

北朝鮮にもいま、危機が詰まっています。
日本政府もいろんな情報が入っていたり、
隠している情報もいろいろあったりして、よくわかりません。
しかし、北朝鮮がかなり危うい状態になってきているのは間違いないと、
皆さんも感じていらっしゃると思います。

『北朝鮮が水爆実験!どうなる?「北朝鮮」「中国」関係』より


北朝鮮は今年、水爆実験をやりました。
そして、また長距離ミサイルの発射準備をしているという報道が
かなりなされています。
アメリカ側の見方では、
もう数週間以内に発射するだろうと言われています。

ここでひとつだけ“ファクト”ではなくて、
未来に関することで、今年起きるかも知れない予想を
お話ししたいと思います。

今年、もしかしたら北朝鮮の金正恩第一書記は
中国によって殺されるかもしれない、
または、どこか行方不明になるかもしれない、ということです。

つまり簡単に言うと、
習近平の中国と北朝鮮の金正恩は仲が悪いということです。
そもそもまだ会ってないんです、二人とも。
二人とも両国のトップになって三年が経つのですが、
まだ一回も会っていない。
そして、中国の国家主席・習近平は韓国には行きましたが、
北朝鮮に行っていないです。
金正恩さんもまだ、一回も中国に挨拶に行っていません。

中国の胡錦濤さんは代々、「北朝鮮の面倒を見るように」と、
北朝鮮の金日成国家主席は息子の金正日に、
「中国を兄の国として敬え」と言っていたので、
両国がわりと仲がよかった部分もありました。

しかし、今の習近平と金正恩は
上の世代からそういった言い渡しがないので、
習近平からすると「金正恩は生意気だ」と、
そして、金正恩からすると
「何で俺があんなやつに頭下げる必要があるんだ」という、
こういった構図になっています。

色んな援助というか経済的な繋がりはありますが、
いま北朝鮮と中国の関係は
史上、一番悪くなっていると言われています。

そうすると何が起きるかというと、
これ以上、水爆実験だ、何だ、と金正恩さんがはしゃぎまわると、
中国が北朝鮮を押さえにかかろうとすると思います。

過去には、中国がそうだったのです。
最初、中国はソ連の言うこと聞いていたのです。
しかし、毛沢東が核実験をやり、核兵器を持つようになりました。
中国が水爆実験成功したのが1967年、
そしてそれから2年後の1969年に中国とソ連の間で
実際に国境上で部分的な戦争(中ソ国境紛争)がありました。

実は、共産主義国で先行している国は
自分たちの後から来る国が核兵器を持つことを嫌がるのです。
なぜかというと、核兵器を持つと独立するからです。
いうことを聞かなくなります。勝手なことを始めます。
今中国は、それが嫌だということで
北朝鮮を押さえにかかろうとしている状況です。
ですから、これ以上、金正恩のはしゃぎ方が酷いようだと、
年内に排除される可能性があるということを
今後の注目点として見ていただきたいと思います。

イスラム問題を考える際のポイント

最後に、もう一点“イスラム”というテーマがあるので、
ポイントを申し上げますと、
どうしても、日本のマスコミは欧米のマスコミと論調を同じくして、
イスラム教の残忍な部分・残酷な部分をクローズアップしがちです。
確かに、イスラム国によるテロがあったり、
あるいは去年、日本人のジャーナリストの後藤健二さんが殺されて一年です。
そうしたことは、もちろん認めるわけにはいきません。
それは絶対に宗教としても、彼らが宗教を信仰すればするほど、
どうか命は大切にしてほしいです。
これはユダヤ教であってもそうであり、
キリスト教も、そして仏教もみんな共通する戒律として、
「殺すなかれ」という考えを持っています。
なぜかというと、一人ひとりはみんな天国、
あるいはあの世といわれるところから
この世に来て、そして尊い人生修行をするために生まれてきています。
そういう人の可能性をほかの人が奪ってはいけないので、
「殺すなかれ」という考え方があるわけです。
ですから、殺すのはよくない。

ただ、その一方では、
やはり多くの国によるシリアへの空爆でもって、
イスラム側の何の罪もない子供たちが死んでいるのも事実です。
こういった部分がもう少し、
「公平に報道されなければならない」と思うところもありますし、
やはり、イスラム教も“神の教え”です。
「平等」や「慈悲」という思想に関して強く言っている宗教です。
こういう宗教に対して一定の敬意を持つことは大切です。

今、フランスでは一部の有識者を除いて、
みんなイスラム教を“悪魔の教え”のように言っています。
これにエマニュエル・トッドさんというフランスの思想家の方が、
「私たちフランス人の考え方が自由、平等、博愛、
これらを全く裏切る考え方になっており、
イスラム教徒を憎み、イスラム教を悪魔の教えとして捉えて、
そしてひたすら宗教を生活から離そうとしている。
これを進めていることが、実はシャルリエブド事件を生んだのだ」
という風な発言しました。
「シャルリエブド新聞が襲われたあの事件が
フランス側にも責任がある」ということを言ったのです。
こういう考え方はすごく大事ですし、
私はこういった考え方を見るにつけ、
日本人のように、色々な宗教を大切にする考え方が広まればいいなと思います。

宗教に寛容な日本人の素晴らしさが世界を救う

京都・滋賀は、日本の仏教の総本山、中心地であります。
また日本神道の中心地であります。
また日本神道の大変大切な神社もあります。
当然キリスト教もあります。
幸福の科学の支部精舎もあります。

日本人というのは、すごいです。
今世界で一神教がぶつかっているときに、
日本人は年末のわずか一週間で三つの宗教を体験します。
クリスマスをお祝いし、
大晦日には除夜の鐘を聞いて、すこししんみりと反省し、
そして夜が明けたとたんに、初詣に行って手を合わせる。
一週間で三つの信者に早変わりするのが日本人です。
これを、いい加減といえばいい加減かもしれないけれども、
私はこういう日本人の“宗教的寛容さ”というものが、
日本文化の素晴らしさ、日本経済の力強さと一緒に世界に広まることによって、
宗教紛争は乗り越えることができるのではないかと思います。

まだまだ、時間はかかりますけれども、
やがて民族紛争や宗教戦争、こういう問題も解決される日が来ると信じています。
その日が一日も早く来るために「ザ・ファクト」も引き続き、
しっかりと報道を続けさせていただきますので、
これからも皆さんのご支援をいただきたいと思います。

今日は、舌足らずな話ではありましたけれども、
簡単に日本の民主主義の問題と国際情勢についてお話をさせていただきました。
ご清聴まことにありがとうございました。

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