今年から海外ニュースを紹介していこうと思っています。
年末に、「イスラム国(IS、ISIS)」がイラク・ラマディから撤退、
という報道がありました。
イラク軍報道官は27日、中西部アンバル州の州都ラマディで
過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)との戦闘に
勝利したと宣言した。
軍が同日、ISの拠点だった中心部の政府庁舎を制圧し、
IS戦闘員は全て撤退したと表明。
「我々がラマディでISを打ち負かしたことを意味する」と述べた。
(「日本経済新聞」2015年12月28日)
ところが、現在もラマディは完全に制圧されたわけではないようです。
ラマディ中心部を奪還したものの、
今月3日、CNNは
「ラマディ近郊のイラク軍基地では自爆テロが起き、
3人が死亡、17人が負傷」「地元部族指導者によると、
ISISはいまだにラマディの25%をコントロールしている」
と報じました。
しかし、前から疑問だったのは、
「イスラム国(IS、ISIS)」の兵士たちは
どうやって空爆から逃れているのだろうか?ということです。
この疑問にずばり答えた記事がありました。
「ISISトンネル:ISISの兵士たちはどのようにして空爆をかわしたのか?」
記事によると、
ラマディで「イスラム国(IS)」の兵士たちが使っていた
トンネルが無数に発見されたそうです。
トンネルは地下約10m、幅1~2mほど。
1kmにわたって続くトンネルもあります。
中には電気も通っているそうです。
トンネルは相互につながって、市街の地下をネットワークしており、
これによって空爆にさらされることなく移動できるようになっている。
トンネル内で高位の司令官が見つかったこともあったといいます。
このトンネルは「イスラム国(IS)」が領域を奪取すると最優先で
築かれるといいます。
アフガニスタンでもそうでしたが、
空爆でゲリラ軍を掃討するのは難しいようです。
ラマディ陥落の報と共に、
「イスラム国(IS、ISIS)」壊滅も間近かと思われましたが、
今後も引き続き、動静を見守りたいと思います。
(奥津貴之)
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